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忘れていた記憶

2009.06.27 (Sat)

今から5年前にアメリカから日本に帰る決心をした。

別にアメリカが嫌いになったわけじゃないし、
かといって日本が恋しくなったわけでもない。

でも、当時の気持は薄れてしまって、本当は何がきっかけか忘れていた。

グーグルでたまたま当時ハズが書いていたブログを発見した。
そしてひとつの記事を読んで色々と思い出した。


その記事は2003年8月に書かれたものだった。

Tuesday, August 19, 2003
I'd like to thank to all the livings even the ones on the code.

I work at a medical device testing facility. I'm a so called medical data system technologist. It's sort of like a system administrator in fancy words. My work here is nothing to do with Java much less programming. Yes, it's a fun job. and No, it's a sequence of regrets. Bottom line, I don't like seeing a lot of animals dying with malfunctioning devices. Even a good quality device ready to go onto the market will heartlessly kill helpless animals to prove its reliability. What is reliability here? We feel safe because of the current medical technology, which is based heavily on those animals died without knowing what they'd been doing or what they'd been done. The sad thing is an evil resides within my mind; sometimes, I cry for them, and sometimes, I totally forget about them. I'd rather be a programmer. Even a violent shooting game, it's still a simulation. Nothing is real on the computer. Only human can be satisfied with this unreal on the machine. I will create them unreal, then they'll see the sun a bit longer.

当時、ハズはカリフォーニアのとある田舎町にある研究施設で働いていた。
医療機器の臨床試験を行う施設だ。

ベンチャー企業から大企業まで、世界中から医療機器のプロトタイプが持ち込まれ、
FDAの認可を通すために数々の実験が行われた。
実験に使われるは、犬、羊、豚、などの小動物が多かった。

医療機器の実験というと大掛かりな装置を連想するかもしれないが、
その殆どは小さな器具で動物の体内に埋め込んで身体に与える影響を調べるものだった。

実験に使われる動物たちは、施設内で飼われていた。
実験の日までは普通に餌があたえられ、運動もする。
健康な状態を保っているか定期的な健康診断まで行っていた。

実験は週に2、3回行われ、多くの動物たちが使われて逝った。
実験ではデバイスを埋め込んで2、3ヶ月経過を追うものもあったが、
仮に3ヶ月後その動物がまだ生きていたとしても、薬で殺していた。

ハズはエンジニアなので実験に使う計測機器の調整はするが、
裏方のサポートのみで直接実験には関わらない。
いつどの動物が使われ、どれぐらい生きる計画をしているのか知らない。

実験後も収集データをコンパイルするぐらいで、動物がどうなったか分からない。
それでも動物が死んだ日は、何とも言えない体液の臭いが立ちこめすぐに分かる。

一度だけ胴体をチェーンソーで小さく切り分けられた実験後の動物が
プラスチックの大きなゴミ箱に入れられているのを見た。

背筋が凍るとはこの事かと思った。

毎日、毎日、何かしらの要因で、動物が死んで行く。
かわいがっていた羊がいて、もう忘れてしまったが名前もつけていたが、
いつの間にか居なくなっていた。

かわいそうなのは実験後殺される時だけではなかった。
ある日本のメーカーが骨を再生する粉末を開発し実験にやってきた。
折れた骨がこの粉末で再生するというものらしい。
この実験では、健康な動物の足をハンマーで粉砕し、再生過程を観察した。

正常な人間ならハンマーを振り下ろす事なんて出来ない。
研究者たちはすでに感覚が麻痺しているのかもしれない。
ハズには耐えられない、信じられないような実験が続いた。

そしていつしか自分もそういう感覚になってしまうのではないかと思いはじめた。

ハズの仕事は楽で、好きな時間に働いて良くて、給料も良くて、
オフィスにはハズしかエンジニアが居ないので自分の部屋まであって、
待遇面は完璧だった。

最初はこれで良いかなぁと思っていた。
でも、ある日、そういう生活が嫌になった。

ハズにはそこで働いている医者の様な使命感はなかった。
このデバイスで多くの命が救われるなら仕方がないと思えるようなものがなかった。

何かを犠牲にしないで人の役に立てるものを生み出したいという思いがあった。
そして、日本に帰ってソフトウェアエンジニアとしてゼロから始める決心をした。

翌年の3月、会社を退職、帰国してハズは日本企業に就職した。



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11:30  |  ジャーナル  |  Trackback(0)  |  Comment(2)

コメント

こんばんは。 今回のブログエントリー、とっても興味深く読ませていただきました。

ブログでしか存じ上げないのですが文章などから「きっとこんな方達なのだろう」と想像しているハズさん、ワイフさんという「人」がどのような経緯でここまでにいたり、またなにがお二人の「今」を形成したのか、ちょっと垣間見れる気がして。 

続き、また楽しみにしてます。
くんちゃん |  2009.06.27(土) 17:31 | URL |  【編集】

くんちゃん

くんちゃんの中ではどんな人間に写っているんだろう。興味津々。

自分の書いた古い記事を読んで、嫌と思うポイントは余り変わってないなぁって思いました。
これから先も、相当な心の傷でも受けない限り価値観はそうそう変わらないんだろうなぁ。

今回は、たまたま過去の記事を読んで思う事があったので書きましたが、
続きは、予定ないですねぇ。
また何か思う事があれば、書きたいと思います。

ちなみに、オーストラリアに行こう!ってなるまでの思いは一番古い記事に書いてますよ。
http://immigration.blog55.fc2.com/blog-entry-1.html
ハズ&ワイフ |  2009.06.30(火) 13:01 | URL |  【編集】

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